先週、飼っていたいた金魚が死んだ。
僕が居合を始めた夏に、息子が夜店の金魚すくいで捕まえてきた金魚だ。
数匹捕ってきた中で一番小さく、一番見栄えの悪い奴だった。
夜店の金魚は弱いと聞いていた通り、他の金魚は数か月の間に次々と死んでしまった。
だけどこいつだけは8年近く生きてくれた。
毎朝、布団から出たらすぐに餌をやるのが僕の日課だった。
空になった水槽が当たり前の景色になり、毎朝の習慣だったことがフッとした瞬間の思い出になる。
悲しい思いはすぐに過ぎ去ったけれど、ポッカリした空白の隙間がそこにある。
もう少し暖かい季節になったら、水槽もかたずけてしまおう。
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