居合道に大切な「つけ」が3つあると申します。
「目付・着付・付け届け」がそれでございますが、
「目付」これが足りないと、敵対意識が希薄になり居合に命が宿りません。
「着付」見えない心を相手に伝えるにはそれ相応の佇まいという物が必要、 服装の乱れは心の乱れ、武道に関わる者として常に正しくありたいものです。
しかし、やはり一番大事なのは最後の「付け届け」。
これが足りないといくら頑張って稽古をした所で……トントン…おや、誰か来たようだ…
と、すでに使い古された感じの小話ですが、今回は付け届けでは無く目付の話。
瞬きを我慢する
居合においては技中に瞬きをするのは厳禁とされています。
そりゃ戦っている最中に目瞑ったら駄目ですよね。その場で殺られちゃいます。
私の場合、仕事柄一日中パソコンの画面を見つめているので、完全なドライアイなのです。
その為、ずっと目を開けているのが非常に辛く、演武中でもしょっちゅう瞬きをしては注意されます。
訓練によって瞬きを抑えられるとなるとは思うのですが、生理現象を意思でコントロールするのは難しく、今の所上手く行っていません。
以前、某番組ですこぶる美人女優さんが数分間瞬きせずに話題になっていましたが、凄いですね。
彼女とは違う男優さんが別番組でおっしゃっていたのですが、役者は演技中瞬きするな、と言われているそうです。で、瞬きをしないように鏡を見ながら訓練するのだとか。
やれば出来る筈なんですよね。
出来ないことを出来るようにするのが稽古。
道場で刀を振るだけが稽古じゃ無い、日常生活の中でも何か居合の為に出来ることをする、そんな気持ちでこれからも頑張って行きたいと思います。
以上、私が瞬きを我慢できない、って言うだけのお話でした。
コメント
私も瞬きは我慢できそうにありません。(涙)。
小話のくだりの文章、面白く読ませて頂き、且つ、勉強になりました!m(_ _)m
目の使い方で体の動きも変わってくるので、本当は目付も大事なんですよね。
後、「つけ」の最後はホントは「抜き付け」です。
付け届けが満更、誤りでも無いようなある居合道界の現状でしたね。今はどうなつているのだろうか?
あれから例の問題はどうなったのでしょうね。表向きは解決したようになっていますが、まぁ、自分とは縁のない遠い世界の話と思って日々の稽古に精を出すだけです。