コンピュータの思い出(其の1)SONY PRODUCE 100

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SONY PRODUCE 100 PJ-100 (1987年)

sonyプロデュース

パソコンじゃないけど初めて買ったデジモノ製品と言う事で…。

リフィル作成の為に

当時、社会人2年目位だったと思います。

当時ブームになっていたシステム手帳に凝っていて「リフィル・マガジン」とか言うシステム手帳専門の雑誌を愛読していました。(当時はそんなニッチな雑誌があったのですよ)

その中でワープロを使ってオリジナルなリフィルを作るのが流行っており、自分もオリジナル・リフィルを作ろうと考えてこのワープロを購入しました。

SONYのワープロは当時もマイナーな存在で、ワープロに詳しかった当時の職場の先輩から「なんでSONYなんか買ったの?」と言われる始末でした。

ですが、デザイン的にかっこ良かったのと、プリンターが本体から分離できて裏蓋を開けて印刷すれば折り曲げられない様な厚物にも印刷出来る特徴があり、そこが購入の決め手となりました。

人生の転機

PJ-100には簡単な表計算ソフトが内蔵されていたのですが、大袈裟な言い方をすれば、これがその後の私の人生を変えたアイテムと言えるかも知れません。

そのころ私は外食関連の企業に勤めており、毎月末には棚卸と言って使用する食材全てについて仕入れと在庫をチェックし原価を計算する作業が有りました。

原価の計算と言っても計算自体は簡単で単純な物なのですが、如何せん取り扱っているアイテムが多いので、店が終わると数人がかりで電卓片手に夜中の2時3時まで格闘するのが恒例行事となっておりました。

しかし、単純な大量計算ならPJ-100付属のおまけ程度の表計算ソフトでも数値を入力さえすれば一瞬でおしまいです。

他の店舗が数人がかりで夜中まで作業するのを尻目に、自分の店舗は私一人で日付が変わる前迄には作業を終えていたのでした。

数年後、本社から一人の上役が店舗にいた私の所に面談にきました。

この度本社にシステム部門を立ち上げる事になったので、君、コンピュータを使えるらしいから来ないか、との事。

どうやら棚卸の件とかワープロでPOPを作っていた事とかで、あいつはコンピュータが使えるらしい、という噂が本社にまで届いていたらしいのです。

もちろん、私としてはコンピュータなんて使っているつもりは無いし、触った事もないと正直に白状したのですが、まぁキーボードも触ったことの無いズブの素人よりはマシだろうということで、めでたくシステム部門の一員となったのでありました。

人生って判らない

結局、その後四半世紀以上たった今、当時の会社はやめましたが相変わらずシステム関連の仕事をしております。

あの時、このワープロを買わなければ、文系の大学を出て数学嫌いだった私は、仕事でコンピュータに関わることも無く全く違う人生を歩んでいたと思うのです。

そう考えると思い出深い機械であります。2.5inc のフロッピー・ディスクって何だったのだろう?という淡い思い出と共に…。

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