朝、目が覚めると、この前2月になったばかりだと言うのに、1ヶ月経った今もう3月になってしまっている。
歳を取ると時間の流れが早くなるというが、1ヶ月は老若男女どの世代にとっても1ヶ月なので殊更驚くことでも無いのだが、改めて「今日から3月です」と言われてもそうすんなりとは信じることが出来ず、2月のカレンダーの空いた空間に指で29、30と数字を書いて本当ならそこにあるべき思い出の日々を懐かしみ、3月が来たという事実を無理にでも頭から追い出そうと無駄な足掻きをしてみた。
何故なら、本日3月1日は会社の健康診断の日なのである。
胃カメラって嫌いなんですよ。あんまり好きな人もいないとは思うのですけど……。
そんなに嫌なら受けなければ良いじゃないか、とも思うのだが、受けなかったら受けなかったで、もし何らか悪いところがあったらどうしよう、という根拠のない恐怖があったり、胃カメラの代替になるバリウム検査という物もあるのだが、あれはあれでグルグル回る検査台に乗るのは楽しいのだが、検査後に下剤を飲んだり後が面倒なので始末が悪かったりで、結局、今日も観念して鼻から管を突っ込まれてベットに横になるのであった。
今年の担当の先生は若い男性だった。
若い先生ったら強引。コッチの心の準備が出来ていないのに無理矢理突っ込んで、奥の方をゴンゴン突いてくるんですもの。
チョット泣いちゃった。
(胃カメラの話です)
そんなこんなで、涙の胃カメラを乗り越え、それ以外は特に記することもなく平穏無事に健康診断は終了した。
喉に麻酔が残っているので1時間程度は飲食禁止。昨夜の9時から何も食べていない空きっ腹を抱えて神戸の街をあてどなく彷徨く。
雨が降ってきた。昨日見た天気予報では今日は雨の1日だった。
涙と雨と空腹と共に僕の3月が始まった。
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